りらぶニューヨーク Sakurako Kataoka

ReLove+001 - パパイヤキング: アメリカンドリームを感じながら食べるホットドッグ

日本へのお土産にほとほと困るほど、 今の日本にはニューヨークの物はなんでもある。

でもまさか、 まだ、さすがの日本にもこれはあるまい。

日本の諸君!

その名も、フライドオレオクッキー (ある!と言った人、おてつき)

フライド オレオクッキー

ですよ。

オレオクッキーの天ぷらというか、つまり揚げてある。
想像つく?
(もみじを天ぷらにしてしまう国だから、 もしかしたらもうあるかも。あったらゴメン 教えてね)

行きなれたそのホットドッグ屋で、 ふと「間」がさしてしまったとはこのこと。
前からそこで売られていたことは知っていたけれど、 過去25年、さすがに一度も手をださなかった。

昨今砂糖断ちをしようとしているのにもかかわらず、
その、悪の申し子に、ついに手をつけてしまったのは、あいつのせいだ。

一体いつ寝ているのかわからない、
ゆるいらぼの団長から、ひさしぶりにメッセージがきた。

「前から話してた例のマガジン。いよいよ創刊するから、NYのネタを送るように」

「ははっ。団長。で、創刊はいつ?」

「ーーーーー」

「なぜ無言???…で、創刊はいつ?」

「… あした」

「ウソでしょう」

「ほんと。じゃあね。象にエサあげにいくから…よろしく!」

よろしく?じゃない!!

と、海の向こうでコンピューターの画面にすがる私を振り向きもせず、
団長は去っていった。
逃げ足早すぎ。

しかし団長には恩のあるワタクシ。
ここは、練りに練ったネタを…

出せるわけもなく、 身近なところで持ちネタでちょちょいと、、、
と、思っていた、、、そうだ、B級グルメで行こう、と。

ニューヨークで小腹がすけばホットドッグと相場は決まっている。
ストリートのあちこちにベンダーがでている。
そこのホットドッグもいいけれど、 余裕があれば、NYの人もその裏話はほとんど知らない、
老舗のホットドッグを食べてほしいというもの。

古き良き時代の、アメリカンドリームと、 ロマンスがつまったちょっといい話。

ホットドックとトロピカルジュースの店、 パパイヤキング を取材することに、、、
(そのお話に興味のある人は、下のほうまでスクロールダウンしてね)

どうせなら写真もあったほうがいいだろうと、 店に行ってしまったが最後。

ついに、この邪悪の申し子に手を出してしまったのね。

フライドオレオ。

オレオクッキーを揚げたお菓子。

いや、オレオだけですでにお菓子なんだけど。
そして、 オレオクッキーだけで、もう相当に罪な食べ物だと思うけど、
それを、ホットケーキミックスみたいなので包んで揚げて、
さらに粉砂糖をかける という、

もう、ねえ、悪の三段重ね!

揚げたホットケーキミックス(柔らか目のドーナッツ)+
少し溶けて柔らかく暖かいオレオクッキー+
粉砂糖のあの甘さ。

これを毎日食べ続けたら間違いなく、あごと下腹も三段重ねになる保証つき。

「あぁ〜もう、体にも美容にも超わるい〜
体さんごめんなさい〜い。
でももうそんなこと、ここで考えてはダメ〜」

あっ!「あんドーナッツ」のあんこのかわりに、
あったかくてやわらかいオレオクッキーが入っている…
これが一番近いかも。

もう、罪の意識と甘い(甘すぎる)誘惑の間で、ギュワンぎゅわん。
ヒジョーに、こころの葛藤を呼ぶ味なんだわ。

甘いもの大好きすぎる私… 減らしていかねばと思ってる私。

あ〜あ食べちゃったよ。
そして微妙に、実はおいしいと思っちゃったよ。

こんなに食べるわけないと思って、隣の見知らぬ人に一個あげたのを、
むしろ後悔しましたよ。もったいないことしたと。

そう、それが私だ。
一話目からいきなり懺悔な私であった。

○その動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=GBZQzbaKw10

しかし、言っておきますが、
このパパイヤキングというお店は、 揚げオレオの店ではなく、80年以上も続いている…

実はホットドッグの老舗なのです。

<パパイヤキング・ストーリー>

ホットドッグなのになぜパパイヤ?

と思ったあなたは鋭い。

そもそもこの店はパパイヤなどのトロピカルフルーツを使ったジュース屋だった。

この店の創始者ガスポーロ氏はギリシャからの移民で、
それこそ寝る間も惜しんで働いて、お金をため、
生まれて初めての自分へのご褒美旅行がフロリダへの旅だった。

そこで、これまた生まれて初めて口にしたのがパパイヤ。

「なんだこのうまさは!」

と感激したガス氏は、これをニューヨークで売ったら儲かるぞ!と、

フロリダからフルーツを運びジュース屋を始める。

でも今なら世界中のものが何でもあるニューヨークも、
さすがに80年以上も前では、ニューヨーカーのほとんどは、
パパイヤなど食べたこともなく、ジュース屋には誰も来なかった。

閑古鳥鳴く。

その間もフルーツはどんどん悪くなっていく。
そこで 「ええい、もう、持ってけ泥棒!」じゃないけれど、
ガス氏は、女の子たちにフラダンスの衣装を着せて、
ジュースを無料で配ることにしたんだな。

彼がパパイヤを初めて体験したのはフロリダだけど、
パパイヤつながりで、いきなり気分はハワイに飛ばしたってことだね。

しかし、いつの時代も若い女性の肌の力と「無料」は絶大。
その両方につられた当時のニューヨーカーも、ジュースを飲んでみてびっくり。
「なんだこのうまさは!」と、一気に大人気。

店じまいの危機から一発逆転、ジュース屋は大繁盛。

でも話はここで終わらない。
それから数年後、ローラースケートで良いところを見せようとしたガス氏、
がんばりすぎて骨折。

そこへお見舞いに来てくれた、後に奥さんとなる女性がドイツ系の移民だった。
お見舞いの品は何だったでしょう。

そう、ドイツとくれば…フランクフルト。
それがあまりにおいしかったので、

「そうだ、店でジュースと一緒にこれを出したらいけるぞ」とひらめき、
パパイヤジュースとホットドッグという不思議な組み合わせが、
ガス夫妻とともに誕生したというわけ。

移民の夢、野心、重労働、アイデア、恋、すべてがミックスされて80年以上、
パパイヤキングは今も当時と同じ場所で元気にそして無愛想に商売している。

数種類のトッピングがあるのでいろいろ試してみると楽しい。
Onion Cranch オニオンクランチ(カリカリに揚げたタマネギを砕いたもの)や コールスローがおすすめ。
Curled Poteto スパイスのきいたカールしたフライドポテトもポテト好きに人気

PAPAYA KING /
住所 /179 East 86th street / マンハッタン東側86丁目と3番街の角 ハーレムにも支店がある。
地下鉄4、5、6ライン 86丁目下車 徒歩1ブロック

peaujolais

Sakurako Kataoka

神戸出身 / NY在住歴25年
元ニュースキャスター、現在、インタビュアー・ビデオクリエイター・エッセイスト

インタビュー動画をまとめた、まゆともチャンネルを主催しています。
まゆともチャンネル
http://m.youtube.com/channel/UCCZNvSojfwRAa1OptMhAt4A

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